LINE予約
WEB予約

北山田グリーンデンタルクリニック

  • 〒224-0021 神奈川県横浜市都筑区北山田2-2-1 フォーレスト北山田1階

北山田グリーンデンタルクリニック

MENU

コラム

Column

2025.12.18 インプラントを長持ちさせるためには歯周病治療が不可欠

失われた口腔機能を補う方法として知られるインプラント治療。今回は、インプラント治療だけでなく歯周病治療にも注力してきた当クリニック院長 山野 悟志がインプラント治療と歯周病治療の関連性や、双方の治療についてお答えいたします。

はじめにインプラント治療について教えてください。

何らかの理由で歯を失ってしまったとき、その部分を補う治療法として、インプラント、入れ歯、ブリッジの大きく3つの方法があります。このうちインプラントは、歯を失った部分の顎の骨に人工歯根(インプラント体)を埋め込み、その上にセラミックなどでできた人工歯を装着する治療法です。

インプラント治療のメリットは何でしょう?

欠損歯の治療は車のパンクを修理するようなもので、完全に元の状態に戻すことはできません。治療によってほかの歯にダメージを与えることは避けられず、たとえば入れ歯やブリッジは支えとなる歯に大きな負担をかけてしまいます。
これに対してインプラントは、隣り合った歯に負担をかけず、健康な歯を傷つることがありません。自然な見た目や自分の歯と同じような噛み心地を得られることに加えて、残っている歯を守れる点がインプラントの大きなメリットと言えるでしょう。

インプラント治療をすることにデメリットはありますか?

あえてデメリットを挙げるなら、治療費と治療期間です。インプラント治療には保険が適用されないため、治療費が高額になる傾向があります。また多くの場合、おおむね半年以上にわたる長期の治療期間を要します。

貴院のインプラント治療について教えてください。

一口にインプラントと言ってもさまざまなタイプがあり、世界には100社を超えるインプラントメーカーが存在します。当院では実績と信頼のあるメーカーを厳選し、世界的なメーカーの製品のみを使用しています。これにより、当院でインプラント治療をされた患者さんは、引っ越しなどをなさっても引き続き適切なサポートを受けていただくことが可能です。

インプラント治療において重視されていることは何でしょう?

インプラント治療を希望される患者さんについては、丁寧なカウンセリングを徹底しています。当院では最低でも1時間ほどの時間を取って治療内容などをご説明する場を設けており、このときに患者さんのニーズをしっかり把握すると同時に、治療後も良好な状態を維持していただけるようご指導しています。

患者さんにはどのようなことをお話されているのですか?

患者さんはそれぞれ治療に対するお考えが異なりますから、治療することのメリット・デメリットをお伝えしたり、できること・できないことを事前にご理解いただいたりすることで、認識の相違がないよう努めています。
また、インプラントを長持ちさせるためには治療後のメンテナンスが欠かせませんから、そのこともきちんとご理解いただいた上で治療を進めるようにしています。また患者さんのお口の状態によっては、歯周病治療を行ったうえでインプラント治療に入ることもあります。

インプラント治療の前に歯周病治療が必要になるのはどうしてですか?

歯周病は歯を支える骨が溶けて歯が抜け落ちてしまう病気ですが、最近は歯を失う原因の多くが歯周病であることが分かっています。歯周病治療を行わないままインプラント治療を行うと、再び歯が抜け落ちてしまいかねませんから、まずはしっかりとした土台づくりが必要になるのです。
地盤の悪い土地に家を建てると倒壊の恐れがあるように、歯を支える骨が少ないところにインプラント体を埋め込んでもすぐに倒れてしまいます。このためインプラント治療を行う際は、骨の量が十分か、治療後も良好な状態を維持できるかなどを検証した上で治療の可否を判断することになります。

先生は、歯周病の専門家でいらっしゃるそうですね。

インプラント治療を成功させるだけでなく、大切な歯を守る意味からも歯周病治療は重要な役割を担います。私たち歯科医師がどれだけ素晴らしい治療をしても、歯を支える骨が溶けてしまえば、天然歯も高価な人工歯も全て抜け落ちてしまうからです。
このため私は歯周病について専門的に学び、歯周病と全身疾患の関係性についても知識を深めてきました。

歯周病治療とはどのようなものですか?

ある程度進行した歯周病は完治が難しいため、患者さんへの歯磨き指導などを行いながら現状維持を目指します。
一方で、インプラント体に装着する人工歯も歯周病に似た症状(インプラント周囲炎)を引き起こす可能性があるため、毎日のセルフケアをしっかり行っていただけるようご指導しています。

インプラントをはじめとした歯科治療を長持ちさせるポイントを教えてください。

インプラント治療ではインプラント体の上にセラミックなどでできた人工歯を装着することが一般的ですが、むし歯を削って被せ物をする際なども、金属ではなくセラミックを選んでいただくと良いでしょう。保険適用となる金属の素材は安価ではあるものの、表面に汚れがつきやすく、劣化によって歯と被せ物の間に隙間が生じ、むし歯や歯周病やの原因になるからです。
当院が推奨するセラミックは自然な白さと透明感があり、審美性に優れて劣化しにくいことが特徴です。表面がつるつるしているので傷や汚れがつきにくく、お手入れしやすいこともメリットと言えるでしょう。

最後に、読者の方々へメッセージをお願いいたします。

インプラント治療に限らず、歯科治療は悪い所が治ったからといって通院を終わりにするのではなく、治療後もメンテナンスを続けていただくことが大事です。毎日のセルフケアに加えてプロによるクリーニングを継続することが、むし歯や歯周病を遠ざけることにつながるからです。
私はこれまでインプラントや歯周病について専門的に学び、当院においてもやり直しのない精度の高い治療を実践しています。歯周病は自覚症状がないままに進行し、やがて骨が抜け落ちてしまう病気ですから、ご本人が気づいていないような小さな異変を見つけ、早期の治療につなげたいと思っています。精密な治療やメンテナンスを通じて、皆さまと末永くお付き合いできたら幸いです。